世界一詳しい標準作業組合せ票の書き方(前編)

ここでは、標準3票の1つ「標準作業組合せ票」の書き方を解説します。
(標準作業組合せ票=標準作業組合わせ票=標準作業組み合せ票=標準作業組み合わせ票)
世界一詳しいというとハードルが高いですが、セミナー等で質問を受けた内容も随時反映させていきますので、ゆくゆくは世界一になるのではという意味で載せております。より良くするために、ぜひ諸先輩方からのご意見もお待ちしております。

【前編】は、基礎的な解説・スタンダードなパターンの書き方を解説します。
【後編】は、特殊な現場作業を表現するための書き方を解説します。

※標準作業票の書き方はこちらを参考にしてください。
※筆者の経験で、様々な会社のオリジナル内容を反映させた部分もございますので、いわゆるトヨタ生産方式のと違う部分もございます。その点ご了承ください。

 

では、早速【前編】に入ります。

 

まずは、標準作業組合せ票とは?を纏めますと、

標準作業組合せ票とは、

「タクトタイムを基準として、1人がどれだけの範囲の工程を担当できるかを検討する帳票。各工程を細かく要素作業に分解して、手作業時間、歩行時間を明らかにして、サイクルタイムを記入する。(各工程のトータル作業時間をサイクルタイムと言う。)また、機械の自動送り時間を記入して、この組み合わせが可能か検討する。」

要素作業ごとのムダを明らかにして、改善のための重要な帳票となる。

 

「なるほど」と思う方もいるかもしれませんが、特に職場で標準作業組合せ票を使っていない方は意味が分からないと思います。サンプルで理解できていきますので、まずは「作業の時間を細かく分析するための帳票」という程度の認識で結構です。

 

さらに先を進めて行く前に、用語の解説をします。(私が初めて現場に入った当時、用語が全く分からず、外国に来たような感覚でした。使っていれば徐々に慣れてきますので、焦らず身に着けていきましょう。)


☑「タクトタイム(TT)」
タクトタイムとは、売れるスピードのこと(TTと略す)

=日当たり稼働時間(定時)÷ 日当たり必要数

【解説】タクトタイムは、お客様に1個商品を届けるのに、掛けて良い時間になります。これより遅くなってはいけないですが、これより早いことも手待ち(何もしないボーっとする時間)となるので、ムダとされます。


☑「サイクルタイム(CT)」
サイクルタイムとは、1サイクルの作業時間のこと(CTと略す)

=(手作業時間+歩行時間)の合計

【解説】サイクルタイムとは、実際の1個つくるための作業時間です。タクトタイムに間に合わないサイクルタイムの場合、残業が必要になります。


☑「実行タクトタイム(ATT)」
実行タクトタイムとは、残業時間を加味したタクトタイムのこと(ATTと略す)

=(日当たり稼働時間(定時)+残業時間)÷ 日当たり必要数

【解説】生産数が増えてくると、物理的に定時には間に合わない場合が起きます。そういったときに、残業で対応する場合のタクトタイムの表現方法です。もちろん残業はムダなので、ATTでなくTTで運用できることが理想です。


以上が、まずは覚えて頂きたい用語です。

 

標準作業組合せ票の定義やその用語説明を聞いても、ピンと来ない方も多いと思います。サンプルで見ていきましょう。

 

ある一人の作業者が、①~⑥の作業を繰り返します。

①で粗材をとり、M-001という設備まで歩行。

②設備の前に到着したら、既に設備で加工し終わった加工品(仕掛品)を取り出し、粗材を設備にセットして起動スイッチをつける(自動送りをかける)。先の仕掛品をもって、M-002まで歩行する。

③設備の前に到着したら、既に設備で加工し終わった加工品(仕掛品)を取り出し、前の仕掛品を設備にセットして起動スイッチをつける(自動送りをかける)。先の仕掛品をもって、M-003まで歩行する。

⑥完成品を完成品置き場に置く

このことを、標準作業組合せ票で示すと、以下のようになります。

 

 

【留意点】標準作業組合せ票は書くことが目的でなく、あくまで「改善のための道具」で、作業者の作業順序と作業時間が確認でき、作業編成の良否と作業改善の必要性を見つけるために活用されます。

書き方は、①~⑬のようになります。

 

書き方は以上となります。

まだまだ理解が出来ない方は、ぜひ自分で、手書きで是非書いてみましょう。以下が例題ですので、試しに書いてみましょう。


 

→標準作業組み合わせ票のフォーマットはこちらをお使いください。

弊社ソフトの【自動】標準作業組合せ票を使えば、自動でチャートを表現できますが、まずは仕組みを覚えるためにぜひ手書きでトライしてみてください。


 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

正解はこちらです。

【正解補足】

  • 手待ち矢印は忘れがちですので、注意してください。
  • 自動送りは、作業が終わってからスタートして、タクトタイムにぶつかると、左端から残りの時間を記します(折り返す)。もしCTがTTよりも大きい場合は、CTで折り返すことになります。
  • 作業順3は、自動送りが折り返されると、ちょうど手作業時間に戻ります。これは、例えば、1個目生産をして、2個目生産するために、計測装置に戻ってきたら、ちょうど計測装置の自動送りが終わっていて、作業が開始できるという意味になります。もし、自動送り時間が1秒でも長いと、その時間は設備が終わるのを待たないといけない「手待ち」状態となります(このことは、後編の特殊事例③で詳しく解説します)

 

以上で【前編】となります。こちらは、スタンダードな作業の事例でしたが、特殊な事例を表現するには書き方が異なります。

ぜひ【後編】も参考にしてください。

※仕組みを覚えましたら、弊社ソフト【自動】標準作業組合せ票がきっと便利だと気付くと思います。ぜひご利用ご検討ください。

※作業動線について分析する場合は、標準作業票の書き方を参考にしてください。

 

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